2000GT | トヨタ 007に登場したトヨタ2000GTのオープンモデル

2000GT | トヨタ 007に登場したトヨタ2000GTのオープンモデル


■世界にたった2台!世界を魅了した日本発のスーパーカー2000GTのオープン仕様車
・モデル名 :2000GT(オープン特装車)
・世代/形式:MF10型・改
・メーカー名:トヨタ
・時期   :1967年
・撮影者  :ミノ(2016トヨタ博物館クラシックカーフェスティバルin神宮外苑)

ダニエル・クレイグをして「いちばん好きなボンドカー」と言わしめた

1963年、高度経済成長の真っ只中にあり、東京オリンピックの前年で盛り上がっていた日本。名神高速道路も開通し、第一回日本グランプリレースも開催されるなど、日本のモータリゼーションにとっても盛り上がった年でもありました。こうした動きに伴ってモータースポーツの人気も高まっていき、それまで本格的なスポーツカーを生産していなかったトヨタは、ヤマハ発動機と共同で、少量生産の高級グランドツーリングカー『トヨタ2000GT』の開発に着手したのです。

トヨタ2000GTは、1965年10月に開催された「東京モーターショー」への出品を目指し開発が進められ、1967年に発売されました。

2000GTのボディサイズは全長×全幅×全高4175×1600×1170mm、ホイールベース2300mmと非常にナローでコンパクトな5ナンバーボディで、車重はわずかに1145kgでした。1989年にデビューした、国産ライトウエイト2座オープンのマツダ(ユーノス)ロードスターの寸法が全長×全幅×全高3970×1675×1235mm、ホイールベース2265mmと全長がやや長いものの、ほぼ同じサイズ感なので、そのコンパクトさをご理解いただけるでしょう。

エクステリアはロングノーズ、ショートデッキのお手本のような流麗なスタインリング。搭載するパワーユニットはトヨペットクラウンに搭載されていた、2リッター直列6気SOHCのM型エンジンをベースにし、ヤマハ発動機がDOHC化した3M型エンジン。さらに当時では珍しくシリンダーヘッドをつや消しブラックの結晶塗装にするなど、外から見えない部分にも手を抜かないこだわりを見せました。この結晶塗装したシリンダーヘッドは、以後のトヨタ製ツインカムエンジンのシンボルとなって継承されます。

ヤマハ発動機と共同開発したソレックスキャブレターを3連装して搭載したエンジンの最高出力は150ps/6600rpm、最大トルク18.0kg.m/5000rpmで、5速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、低いフォルムや優れた空力特性で最高速度は220km/h、0-400mの加速は15.9秒と発表されていました。

サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーン、パワーアップに備え、強力な制動力を与えるために当時の国産車として稀な4輪ディスクブレーキを採用し、最新で高度なブレーキシステムも投入されました。ホイールには高価なマグネシウムを採用。現存する2000GTオーナーの中には、マグネシウム特有の腐食に悩まされているという話も。さらに、リトラクタブルヘッドライトも、このクルマの特徴でもありました。またインパネのウッドパネルに一枚板のローズウッドを使うなど、当時ヤマハ発動機の親会社だった楽器メーカーヤマハのノウハウも注ぎ込まれたのです。

2000GTの生産は1967年1月から1970年1月とわずか3年間という短い期間。その間、わずか337台しか生産されず、1/3の115台が海外に輸出されたと言われています。トヨタ・カローラが49.5万円だった時代に価格は238万円で、当時のクラウンの約2倍と高価でしたが、使われている素材や装備を考えると、バーゲンプライスとも言えるものでした。

2000GTは1967年公開の映画『007は二度死ぬ』に、ボンドカーとして登場したことにより、世界的にも知られるスーパーカーになりました。
ちなみに、日本車でボンドカーとして採用されたのは2000GTのみ。なお、オープンボディのボンドカー「2000GT」は、映画のための特装車として2台だけ生産されたモデルでした。
オープンボディに換装のためリアハッチゲートを廃止し、新たにトランクリッドとリアフェンダーを新設計しているのがオープンボディの特徴です。また、このオープンモデルのホイールはワイヤースポークホイールで、ここにもモーターサイクルメーカーのヤマハ発動機の技術とノウハウが活かされていました。
6代目ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグは、歴代ボンドカーの中で2000GTがもっとも好きだと言っているとか。

クイズ☆エンスーとらのあな

スーパーカーブームよりもちょっと早く登場したトヨタ2000GTは、映画『007は二度死ぬ』や漫画『サーキットの狼』の印象が強いという旦那。
『サーキットの狼』は漫画が人気だったこともあり、映画化やビデオ化もされましたね。

【問題】

飯島直子が出演した、1992年発売のビデオ版『サーキットの狼』では、隼人ピーターソンの愛車は2000GTではなかったのですが、では次のうちどれに変わった?

・フェラーリ
・ルーフ
・コルベット
回答は「倶楽部ミーティング」の下にありますよ♪

「007は二度死ぬ」2000GT登場シーン(「YouTubeムービー」より)

倶楽部ミーティング

旦那:トヨタ2000GTと言ったら、やっぱりボンドカーのイメージが強いんですかね?

少佐:そうだね、街中を走っているのを見たことないし。
世界各地でロケするのが定番の007映画なんだけど、『007は二度死ぬ』はほとんどが日本ロケで、ジェームズ・ボンドが日本人になりすますなど異質な作品だったんだよ。

旦那:うんうん、次作の『女王陛下の007』もボンド役のジョージ・レーゼンビーが不人気で、同じくボンド映画としてはマニア向けかも。

少佐:そう、今ではカルト映画とされて一部のマニアには人気あるのにね。
映画用に用意された2000GTは2台で、ショーン・コネリーが189cmと高身長だったのため、ルーフに頭があたり乗れないことが判明したんだよね∑(゚Д゚; )マジッ

旦那:たしかに映画を見ると、フロントウインドウの高さより上に頭が出ていることがわかるΣ(゚д゚;)
しかもナンバーは20-00と、洒落を効かせていました(-m-)ぷぷっ

少佐:そのため急遽トヨタに依頼してわずか2週間という短いスパンで改造したんだよ。
それと、2000GTは厳密にはボンドカーではなく、日本の諜報部のクルマ。
とはいえ、ダニエル・クレイグは英誌『TOP GEAR』のボンドカースペシャルの特集で、歴代のボンドカーの中で「トヨタ2000GTがもっとも好きだ」と答えているんだよね(`・―・´)ドヤ!

旦那:確かに、スアリングを握っていたのはアキ(若林映子)ですし、ガジェットはモニターだけというシンプルなものだった。
あと、大里化学の手下が乗っていたのが2代目クラウンでしたね。

少佐:ヘリコプターにマグネットで釣り上げられて東京湾にドボーンって落とされたクルマね。
その一部始終を撮った映像を、2000GTに搭載されているSONY製モニターでボンドたちが見てるんだよね。

旦那:あれは、子ども心に変だと思いましたよ。もう一台ヘリが飛んでいて実況しているのかと( ゚д゚ )ポカーン

少佐:この映画にはスバル360がチラ見したり、代々木公園周辺を2000GTが走ったりと、1960年代の日本を知ることができる映像も貴重だ。

旦那:そうですね。
でも、原作はかなり無視されたストーリーだったんですよね?(´ε`;)

少佐:らしいね(;・∀・)
あと、2000GTが拝める作品というと、最近だと某公共放送が制作した愛知発地域ドラマ『真夜中のスーパーカー』では、ナゴヤ2000GTとして登場して、しかもサーキットでLEXUS LFAとバトルしてたよね

旦那:それ見ましたよ。
2000GTのステアリングを握る山本美月ちゃんのレーシングスーツ姿に(*ё_ё*)きゅん…

「2017トヨタ博物館クラシックカーフェスティバル in 神宮外苑」の際もブースが出ていました

【回答】

・コルベット

『サーキットの狼』のビデオ版では、隼人ピーターソン(西川忠司)の愛車は2000GTではなく、ACT1ではコルベット・ロードスターで、ACT2ではコルベット・ZR-1でした。
ちなみに、風吹裕矢(宮下直紀)の愛車ロータスヨーロッパがACT1でケータハム・スーパー7、ACT2でロータス・エスプリターボになり、早瀬左近(天宮良)の愛車ポルシェカレラRSがACT1でルーフ・BR2、ACT2でルーフCTRに変更されていましたね。

時代の流れにあわせた設定に変えたのかもしれませんが、現実的にロータスヨーロッパや2000GTをバトルさせるのは難しかったのでしょう。
それに、早瀬のポルシェにはハーケンクロイツが大きく描かれていて、1990年代でもアウトなやつでした。

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