ダットサン・フェアレディ2000 | 日産 - 国産初のオーバー200km/hカー

ダットサン・フェアレディ2000 | 日産 - 国産初のオーバー200km/hカー

日産のダットサン・フェアレディ2000、SRL311型です。フェアレディZの源流となるオープンボディのスポーツカーで、フェアレディの完成形と称される高性能ロードスター。サクラオートヒストリーフォーラム2018にて撮影。


淑女といいつつ、タフな乗り味で脚の速いじゃじゃ馬娘

日産 フェアレディ

モデル名 :ダットサン・フェアレディ2000(SRL311型)
メーカー名:日産
年式   :1969年
撮影場所 :サクラオートヒストリーフォーラム2018

ブロードウェイのロングラン・ミュージカル、「マイ・フェア・レディ」にちなんで名づけられたことはあまりにも有名な、ダットサン・フェアレディ。
当時の日産・川又社長による命名とされている。

「ダットサン・フェアレデー1200」ことSPL212型が初代にあたり、この「2000」は2代目(S310系)の後期モデルということになる。
「フェアレデー」は誤植ではなく、当時の表記はこうなっていたので念のため。
形式名称のSはスポーツ、Pはパワーアップ版、Lは左ハンドルのことを指している。

ちなみにS210型系には、フェアレデーとつかない「ダットサン・スポーツ1000」(S211型)が先に存在している。言い換えると、SPL212型が初めて「フェアレデー」と命名されたクルマということだ。

専用に開発した4気筒2リッターSOHCエンジン

日産 フェアレディ

1962年デビューの2代目・S310型系は1500(SP310)→1600(SP311)とパワーアップしてきて、1967年の大幅なマイナーチェンジで登場した2000では「SR311」と、PがRに変わるんだ。
写真の現車は左ハンドルだから、先の例でいけば形式名は「SRL311」となるね。

このフェアレディ2000ことSR311へのマイナーチェンジは、日産もかなり気合を入れていたようだ。
それまでのブルーバード用4気筒OHVエンジンから、なんとフェアレディ専用に開発した4気筒2リッターSOHCエンジンに積み替えられたほどだ。
正しくはセドリック用の4気筒のヘッドをSOHCに換装したもののようだが、それだって相当すごいことだ。当時発表されていた最高速度は205km/hで、国産車としては初のオーバー200km/hカーだ。

ミッションになんと「ポルシェシンクロ」が奢られた

日産 フェアレディ

しかもこのSR311、ミッションになんと「ポルシェシンクロ」が奢られたのだ。
ポルシェシンクロは今でこそもうポルシェも導入しなくなってしまったけど、当時は最高のメカニズムと評されていて、そのシフトフィールは「熱いナイフでバターをかき回すようだ」と言われている。
それほど音もなくシフトするスムースなミッションということなんだけど、正直熱いナイフでバターをかき回したことがないので似ているのかは分からない。
ただ、きちんと整備されたポルシェシンクロのミッションは、非常に気持ちのいいフィールではあるね。

当時、ポルシェへ支払ったライセンス料だってたいへんなものだったと推測される。
そのあたりからも、日産がこのSR311に掛ける本気度というのが分かるというものだ。

ラダーフレームに古典的なスポーツカーデザインのボディを架装し、そこに斬新かつ高性能なメカニズムを奢ったダットサン・フェアレディ2000。
後の世代は、かの名車・フェアレディZにつながる。
スポーツカーにこだわり続けた日産の、1960年代までの総決算ともいうべき名車だ。

日産 フェアレディ
日産 フェアレディ

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