【クルマニアックイズ】535本目

運転席の隣席のことを一般に「助手席」と呼びますが、かつて自家用車以外のある乗り物の運転席横に「助手」が乗っていたことに由来します。その「ある乗り物」とは次のうちどれでしょう？

３つの中から選択してください

残念！もう一度選ぶ

残念！最後のチャンス

• A パトロールカー
• B 救急車
• C タクシー

C：タクシー

■解説

現在、タクシーの運行は運転手１名で行われていますが、かつて大正時代には、乗客の乗り降りを手助けする役割の「助手」も同乗することが多くありました。
当時の都市部のタクシーは「円タク」等と呼ばれ、東京ならば１円で都市部のどこまでも行けるといったものでした。車種はフォードA型、T型などの輸入車（またはアメリカ車を日本で生産したモデル）が中心で、ステップに乗って高い位置の座席に登って乗り込むようなスタイル。当時はまだ洋装が一般的ではなく乗客が着物姿のことも多かったため、乗降には手助けが必要でした。そのため、運転席の横に「助手さん」と呼ばれる係員が同乗していたのだそう。「助手席」という呼び方は日本独自のもので、英語では後席と同様に「passenger seat（搭乗席）」となります。
ちなみに、この頃の自動車レースの写真を見るとドライバーの横に助手らしき人が乗っていることがよくありますが、現在のラリー等に見られるコ・ドライバー（ナビゲーター）ではなく、いわゆるメカニックのことも多かったようです。長距離レースともなると途中でトラブルが起きて修理をすることもしょっちゅう。運転中もクルマの調子に目を光らせていたのでしょう。そういう意味では、助手と呼べなくもないですが…。