【クルマニアックイズ】520本目

ダットサン・セダンや初代ブルーバードと車台を共有し、ブルーバードのトラック版といった位置づけだった「ダットサントラック」。しかし、ブルーバードが2代目・310型系でモノコックボディに移行した際、同時期のダットサントラック520型からシャシーの共有をやめてトラック専用モデルとなりました。では、この520型は、ダットサントラックの何代目にあたるでしょうか？

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：6代目

■解説

戦前から続くダットサン・セダンをルーツに持ち、日本を代表するセダンとして、ライバルのトヨタ・カローラと「BC戦争」と呼ばれた熾烈な販売競争を繰り広げた「ブルーバード」。1963年（昭和38年）に登場した2代目・410型系ブルーバードは、ピニンファリーナの手掛けた流麗なスタイル（でも国内では受け入れられず）と、日産初となるフルモノコックボディという先進的な技術が導入されました。
先代まではピックアップトラックの「ダットサントラック」とエンジンやシャシーなどを共有し、こちらは日本の物流を支える小型トラックの雄として活躍してきましたが、1965年（昭和40年）に登場した520型ダットサントラックはフルモノコック化したブルーバードと袂を分かち、トラックに用いられることの多かったラダーフレーム構造を継承。スポーツ志向の強いブルーバードのエンジンとは異なり、商用車に適したトルクフルなOHVエンジンと、低速トルクや加速性を重視したクロスレシオのミッションを搭載し続けました。もっとも、見た目や内装には410型ブルーバードを思わせる意匠が取り入れられ、荷台が別体ボディのモデルや、キャビンと荷台が一体となったワンピースボディ、ライトバンなどが作られました。
ダットサントラック初代とされる「T10型」の登場は1935年（昭和10年）まで遡り、2002年（平成14年）に国内向け、2012年（平成24年）に輸出モデルの生産が終了するまで、10世代に渡り製造が続けられた、国内向け商用車としては最も歴史の長い車名です。1965（昭和40年）年に登場した520型はその6代目にあたり、1972年（昭和47年）まで製造されました。登場から4年後の1969年（昭和44年）には、ダットサントラックとして累計生産台数100万台を達成しました。