【クルマニアックイズ】518本目

2022年（令和4年）3月に授賞式が行われ、アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」。映画の主人公のひとりとも言える、劇中車の「サーブ・900」ですが、サーブ車はエンジンを始動するイグニッションキーがちょっと変わった場所にあります。それは次のうちどこでしょうか？

３つの中から選択してください

残念！もう一度選ぶ

残念！最後のチャンス

• A 運転席とドアの間のフロア
• B ダッシュボード中央
• C センターコンソール

C：センターコンソール

■解説

日本では1978年（昭和53年）に当時の西武自動車で販売が開始された初代「サーブ・900」は、1980年代後半から90年代前半のバブル期において、いわゆる「カタカナ職業」と言われたようなクリエイティブな職業や、当時爆発的に台数が増えていたベンツ・BMWといった一般的なガイシャでは飽き足らない自動車マニアたちの間でブームとなった1台です。小説家の五木寛之氏が作品に愛車の900を登場させ、それが広告のイメージ写真に登場したことから、人気に火が付いたとも言われています。
クイズ問題の映画「ドライブ・マイ・カー」の原作は村上春樹氏の短編小説「マイ・カー」ですが、これに登場するのは黄色いサーブ900カブリオレ。作中にはマニュアルシフト車として登場し、シフト操作やイグニッションキーをオンにする描写がプロットとして描かれています。ただ、西武自動車が正規輸入したカブリオレはAT車のみだったため、おそらく並行輸入で少数が持ち込まれていたであろうMTのカブリオレは現存しなかったのでしょうか、映画にはノーマルルーフの赤い「900ターボ16S」MT仕様が登場します。
900に限らず、サーブ車の特徴のひとつがイグニッションキーの位置です。通常はハンドルポストの根本あたりに設置されることが多いですが、サーブ車では運転席と助手席の座面の間、センターコンソールのシフトレバーの後ろあたりに鎮座しています。その理由は諸説ありますが、一説には、サーブは航空機がルーツのメーカーなので、航空機のエンジンキーの位置に倣ったためとも言われています。