【クルマニアックイズ】441本目

1987年（昭和62年）公開の映画『私をスキーに連れてって』。ゲレンデで雪煙を巻き上げながら駆け抜ける4WDのセリカが非常に印象的ですが、この映画に登場するセリカGT-FOURは、何代目のモデルだったでしょうか？

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• A 4代目・T160型系
• B 5代目・T180型系
• C 6代目・T200型系

A：4代目・T160型系

■解説

1985年（昭和60年）に4代目にモデルチェンジしたセリカは、それまでのロングノーズスタイルのFRレイアウトからFFに大転換を図り、新世代のスペシャリティカーとしてデビューしました。ベースとなったコロナやカリーナがFFに転換したことにより、型式もそれまでのAからTへと変化。80年代前半の主流だった、先代の特徴でもある折り目正しい直線基調のシャープなボディラインから一転、まるでクレイモデルがそのまま生産車になったかのような、なめらかな曲線美を誇ります。デビュー当時のキャッチコピー「流面形、発見さる。」からもトヨタが新しい提案に自信を持っていることが伺え、有機的な曲面を持つボディデザインが主流になっていく潮目にもなりました。
4代目登場の翌年、1986年（昭和61年）にフルタイム4WDを搭載した直列4気筒2リットルの「GT-FOUR」(ST165型）を発表。国産初のフルタイム4WDは前年に登場したマツダ・ファミリアで、こちらはWRCなどのラリーフィールドで活躍しました。対するセリカGT-FOURは、トレンディ映画の先駆けとも言える「私をスキーに連れてって」（ホイチョイ・プロダクションズ）の劇中で、白い雪煙を巻き上げながらゲレンデを疾走して見せました。
原田貴和子が飛ばす真っ白なGT-FOURは非常に印象的で、高橋ひとみの駆る赤とともに若者に大人気の車種となりました。ST-165型セリカGT-FOURはバブル景気の幕開けとともに銀世界を駆け抜け、若者たちは必死でクルマを買い、こぞってスキーに出かけるようになったのです。