
死語解説:オー、モーレツ![感嘆詞]
丸善石油のCMで、小川ローザが発した言葉。
文字通り、猛烈なスピードで通り過ぎる車の風圧で、小川ローザのスカートが舞い上がり、件のセリフを発する。
とにかくインパクトが強く、一躍このフレーズが流行った。
時代背景
今でも時折、パロディのようなものを見かけることがある。
それほどのインパクトを残したこのCMは1969年の丸善石油のCMだ。
このCMが放送される数年前、ミニスカートの女王・ツイッギーが来日しており、日本のファッションはまさにミニスカートが最先端の時代だった。
そんな中、白いミニスカートワンピースにヘルメットという斬新な姿の小川ローザが現れるこのCMは当時、めちゃくちゃ話題になったものだ。
そして、件のキャッチコピーである。
モーレツとは、当然「猛烈」のこと。
丸善石油の質の良さが車を猛烈なスピードに仕立てたということだろう。
だが、このモーレツという響きが世相にもマッチしていた。
時は折しも高度経済成長期。
みんながただひたすら上だけを見て働いていた時代。
そして、事実、働けば働くほど暮らしは裕福になっていったいい時代である。
前に向かって進み続ける当時の日本に「モーレツ」という言葉は殊のほか刺さった。
なにせ、このCMがもとで「モーレツ社員」という言葉が生まれるくらいだ。
このCMは、当時の日本をよく映し出した名CMであり、「オー、モーレツ」は名コピーなのだ。