はんこ屋さんのはんこケース

はんこ屋さんのはんこケース

近年ではなにかとめんどくさがられがちなアイテム「はんこ」。時代の流れに押されて、街中ではんこ屋さんを見る機会も減ってきている。今回はそんな消えゆくはんこ屋さんの姿を庶民文化研究所所長・町田忍さんのコレクションで振り返る。


信用のための最重要アイテム、それがはんこ

デジタル化という時代の波によって、現在ではだいぶその存在が取り沙汰されているはんこ。
だが、かつてははんこといえば、非常に重要な存在だった。
銀行印に印鑑証明、会社の重要書類にもはんこと、とにかくなんでもかんでもはんこが本人や企業の証明となっていた。

古くは漢倭奴国王の金印や、戦国武将の花押など歴史的にも重要だったはんこだが、デジタル化を推進するうえでは邪魔者扱いされることが増えてきており、徐々にその存在意義を奪われつつある。
それにともなって、街中ではんこ屋さんを見ることも少なくなってきた。
あのズラリとはんこが刺さりまくっているあのケースも随分懐かしいものになってしまった。
そんな失われつつある景色をしっかり記録しているのが、町田さんだ。
今回は町田さんのコレクションから、店頭のはんこケースコレクションをご紹介していこう。

昔木製、今100均 はんこショーケースあれこれ

はんこショーケース

店頭のはんこショーケースといえば、まず思い浮かぶのがこういうスタイルのものではないだろうか?
くるくると回る金属ケースにおびただしい数のはんこが突き刺さっている。
これをくるくる回しながらいろんな名字を探す遊びを子どもの頃にやっていたような記憶がある。
はんこは一点物で、その名前の掘られ方の違いを見るのが楽しかったりした。

はんこショーケース

こちらも同じように金属ケースにしまわれたはんこ。
この写真からもわかるように
昔はとにかく大量にはんこが並べられていた。

はんこショーケース

もう少し時代を遡り、木製のはんこケース。
六角形のものが多く、こちらもくるくると回る仕組みだ。

はんこショーケース

店によって使っている木材も変わってくるわけで、こんなふうにより重厚な色味のケースもあった。なんだかこういうケースに入っていると、より高級感を感じられるのだから、人間にとって見た目というものは重要なのだとつくづく思う。

だが、現在にまで時代が進むと、プラスチックのケースに入って100均で見かけるはんこが一番スタンダードかもしれない。
木製の重厚なケースから、金属になり、100均のプラスチックケースに変化する。
なんだか盛者必衰の理を体現したかのような変化ではないか。
ただなんだかんだで今後、認証のかたちは変わったとしても、はんこはきっと残るような気がする。

ゴールデン横丁の仲間たち | 町田 忍(まちだ しのぶ)

https://goldenyokocho.jp/articles/677

ありとあらゆる庶民文化に精通し、膨大なコレクションとエピソードをお持ちの「庶民文化研究所」所長、町田忍さん。 昭和レトロそのもののような町田さんの研究所にお邪魔し、膨大なコレクションから懐かしいアイテムをピックアップ。懐かしいエピソードや知られざる裏話、さらに華麗なる交友録までお届けします。

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