飛び出し坊やと子どもの交通安全

飛び出し坊やと子どもの交通安全

通学路や学校のそば、路地から大通りに出る交差点など、飛び出しの危険性をドライバーに伝える交通標識、それが通称「飛び出し坊や」である。交通事故の危険を訴える飛び出し坊やには様々なバリエーションがある。庶民文化研究所収蔵の飛び出し坊やを町田忍所長の解説とともに。


みうらじゅんが命名したとも言われる飛び出し坊や

今や全国各地で見られる子どもをかたどった、飛び出しの危険性を訴える交通標識。「安全坊や」や「飛び出しくん」など様々な名称がある。町田さんが初めてこの手の標識を見たのは、およそ65年前の小学校の正門前だったという。こうした安全標識に「飛び出し坊や」なる名前をつけたのが、かの有名なみうらじゅんで、以降、この名前は広く認識されるようになった。
また、みうらじゅんの興味を最初に引いた滋賀県が発祥の標識は、0系と称され、後に量産型となるほど、全国に浸透していった。

飛び出し坊や

さて、0系という言葉からもわかるとおり、この飛び出し坊や、様々なバリエーションがある。
様々な姿をした飛び出し坊やの写真の数々を庶民文化研究所所長の町田忍さんにご紹介していただいた。

様々な飛び出し方が楽しめる飛び出し坊や

飛び出し坊や

こちらは体操服姿の飛び出し坊や。
運動会で全力疾走していたら道路に飛び出してしまったのだろうか。
紅白帽子や体操服、そのどれもがレトロ感を醸し出していて、いい感じだ。
オーソドックスな飛び出し坊やと言えるだろう。

飛び出し坊やならぬ、飛び出しじいさん

こちらは飛び出し坊やならぬ、飛び出しじいさん。
なんだか絵柄のタッチが小学校の国語の教科書で見た、もちもちの木のじいさんっぽい。
高齢者の方も子どもと並んで飛び出し注意の対象だろうから、このバージョンもやはり必要不可欠なのであろう。

鶴?あるいはタンチョウの飛び出し坊や

こちらは鶴?あるいはタンチョウだろうか?
鶴が県の鳥だったり、はたまた鶴の恩返しの舞台だったりとなにかしら鶴と関連が深い場所で撮られたものなのだろう。…そう信じたい。
こうしたキャラクターを用いた飛び出し坊やも全国各地に存在しており、ドライバーはもちろん、それ以外の人々の目をひきつけている。

いかにも古びたこちらの飛び出し坊や

そして、最後はこのいかにも古びたこちらの飛び出し坊やである。
町田さんが三重県伊勢市で30年以上前に見かけたものらしい。30年以上前ですでにこの朽ち方である。相当な年代物であることが伺える。
朽ち果ててパット見はわからないが、子どもだけでなくエプロン姿のお母さんと一緒の看板だったそうだ。親がいるなら、親が注意しなさいよ、と思わないこともないが、こちらもまた一つの飛び出し坊やの形である。

このように、様々な姿で我々を楽しませてくれる飛び出し坊やだが、本来の目的は『ここは飛び出しが多いぞ!』というドライバーへの注意喚起である。
ドライバーのみなさまは飛び出し坊やに集中しすぎるあまり、本来見つけるべきものを見失わないようにご注意願いたい。

ゴールデン横丁の仲間たち | 町田 忍(まちだ しのぶ)

https://goldenyokocho.jp/articles/677

ありとあらゆる庶民文化に精通し、膨大なコレクションとエピソードをお持ちの「庶民文化研究所」所長、町田忍さん。 昭和レトロそのもののような町田さんの研究所にお邪魔し、膨大なコレクションから懐かしいアイテムをピックアップ。懐かしいエピソードや知られざる裏話、さらに華麗なる交友録までお届けします。

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