銭湯に、歴史あり。自由が丘に、通いたくなる銭湯あり。~目黒区・みどり湯さん~(前編)

銭湯に、歴史あり。自由が丘に、通いたくなる銭湯あり。~目黒区・みどり湯さん~(前編)

仕事中も銭湯に行くことを常に考えてしまう自由業者の、ご縁があった銭湯さんのお話を書かせていただいているこの連載。 今回は“これを読んで入りに行ったらジンワリ度が上がるかもしれないシリーズ”第1回です。


自由が丘に残る唯一の銭湯

自由が丘駅前。

自由が丘駅前。左には昭和レトロ感が味わえる『自由が丘デパート』。

おしゃれタウン・自由が丘にはほとんど縁のなかったワタシ。
ゴル横ファンなら、自由が丘といえば“お菓子のホームラン王”『ナボナ』の亀屋万年堂を思い浮かべる方も多いかもしれません。
これまでのワタシにとって自由が丘は、2007年に漫画家・ビッグ錠先生の個展へ行かせていただいたことぐらいしか思い出がなかったのです。
そう、『銭湯もりあげた〜い』での活動を始めて、『みどり湯』さんへ行くようになるまでは…。

『包丁人味平』『釘師サブやん』などで知られるビッグ錠先生の、個展作品集へしていただいたサイン。

『包丁人味平』『釘師サブやん』などで知られるビッグ錠先生の、個展作品集へしていただいたサイン。
『ドクロ坊主』を描いていただきました。

自由が丘駅北口の飲食街を抜け、緑が丘方面へ5分ほど歩いて、ヤマダ電機の先をちょいと左に曲がったとこにある『みどり湯』さん。
自由が丘地区に現存する唯一の銭湯です。
現在、三代目・山田昇さんの愛娘・清水智子さんが代表を務め、夫の清水裕さんが店長、裕さんの弟・真也さんが副店長として活躍しています。

みどりの文字が鮮やかな、現在の『みどり湯』さん。

みどりの文字が鮮やかな、現在の『みどり湯』さん。

東横線の発展とともに

昭和20〜30年頃の自由が丘駅周辺。

昭和20〜30年頃の自由が丘駅周辺。
『睦湯』『東湯』はいずれも当時、山田さんが経営していた銭湯で、『みどり湯』はまだありません。

『みどり湯』創業者の初代・山田吉才門さんは石川県七尾市ご出身。
昭和初期、東急東横線開通後の自由が丘で銭湯経営をスタートさせました。
息子の山田勉さんが二代目となり、昭和30年代には7軒(自由が丘4軒、元住吉1軒、東村山2軒)の銭湯を親子二代で経営していたそうです。

初代・山田吉才門さんのキリリとしたお姿。

初代・山田吉才門さんのキリリとしたお姿。

二代目・山田勉さん&奥様・三枝さん。

二代目・山田勉さん&奥様・三枝さん。
自由が丘にあった『東湯』にて、昭和30年代に撮影。

この写真のうしろ、浴室の広告看板にご注目ください。
当時の自由が丘のお店の広告、今も続いてるお店もあります。

当時の浴室の様子がわかる貴重な写真。

当時の浴室の様子がわかる貴重な写真。
写真右側、ご主人のうしろには『亀屋万年堂』の看板も!

二代目・山田勉さんが燃料の運搬に愛用していたオート三輪。

二代目・山田勉さんが燃料の運搬に愛用していたオート三輪。

『東湯』は昭和27~平成元年10月10日まで営業。
自由が丘駅北口からすぐの飲食店街、昭和51年に建て替えをした『山田ビル』の2階に『東湯』がありました。

『東湯』があった『山田ビル』の2階部分。

『東湯』があった『山田ビル』の2階部分。
現在のバーミヤンの玄関などにも、その面影は残っているそうです。

みどり湯・秘蔵写真展

そして昭和32年、現在の地に『みどり湯』が開業。
今日まで、自由が丘の街で心地よい空間とお湯を提供し続けています。

昭和の香りがたまらない、味わい深い写真をいろいろ見せていただきました。

『みどり湯』の外観(これは平成3年、リニューアル直前のもの)。

『みどり湯』の外観(これは平成3年、リニューアル直前のもの)。

開業当時の『みどり湯』浴室。

開業当時の『みどり湯』浴室。

入浴中の女の子はご親族だそうです。

入浴中の女の子はご親族だそうです。

ペンキ絵は北陸・立山連峰。

ペンキ絵は北陸・立山連峰。町田忍さんの情報によると、こちらはかつて目黒区品川区世田谷区など担当して描いていた絵師、木村進さんが描いた絵だそうです。

楽しそうな子供たち。銭湯で遊べるってうらやましい~。

楽しそうな子供たち。銭湯で遊べるってうらやましい~。

猫ちゃんたちもくつろいでます。

猫ちゃんたちもくつろいでます。

そして、この写真の男の子は…!?

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