フェローマックス | ダイハツ - いちはやくFF化し居住性を高めた軽ハードトップ【旧車】

フェローマックス | ダイハツ - いちはやくFF化し居住性を高めた軽ハードトップ【旧車】

昭和45年(1970年)にフェローがモデルチェンジする際、サブネームがついて「フェローマックス」となりました。初代フェローよりさらに上へ行きたいという願いもあったのでしょう。その思いに恥じない、フロントはストラット、リアはセミトレの4輪独立懸架が奢られるなど、充実の内容でした。


ホンダに続きいちはやくFF化し軽自動車の先駆者となっていったダイハツ

フェローマックス

・モデル名 :フェローマックス
・メーカー名:ダイハツ
・年式   :1972
・撮影場所 :第8回 石和温泉郷クラシックカーフェスティバル2018
・撮影者  :ミノ

軽自動車の雄は、いちはやくFFに移行し技術を蓄積していった

フェローマックス

多くのメーカーが360軽に参入し、FRやRRレイアウトを採用して後輪駆動車を作り続けていた中、ホンダとダイハツだけはいちはやくFFの導入に踏み切った。
やはり小型車の枠内でスペース効率をつきつめるとFFのほうが望ましいし、他社が手を出していないのであれば先行メリットもある。むしろ困難な技術にチャレンジしてこそ・・・という精神もあったことだろう。
それがやはり、ホンダやダイハツの「らしさ」でもある。

昭和45年(1970年)にフェローがモデルチェンジする際、サブネームがついて「フェローマックス」となった。それはやはりFRからFFに移行して再スタートする意味も込められていただろうし、初代フェローよりさらに上へ行きたいという願いもあっただろう。
その思いに恥じない、フロントはストラット、リアはセミトレの4輪独立懸架が奢られるなど、充実の内容となっていた。

フェローマックス

当初2ドアセダンと3ドアのバンからスタートし、後から2ドアハードトップと4ドアセダンが追加された。
2ドアハードトップはその広いサイドウインドウの開口部が印象的で、軽とは思えない広々とした解放感を誇る。

通常、2ドアハードトップというとリアのサイドウインドウはごく小さくされ、前後の窓を下ろしても前席の窓だけ開けた際と開口部の広さがそれほど変わらない車種も多い。
だがフェローマックスの2ドアハードトップは、潔いほど大きく開くのだ。
これは実際に見てみると、あまりにガバっと口を開けているのでちょっと驚くほどだ。

フェローマックス

ラインナップのなかでスポーツ系のモデルである「SS」は、水冷2サイクル2気筒の356ccエンジンにツインキャブで燃料を送り込み、40馬力を絞り出す。
当時の軽ではもっともパワフルなエンジンで、最高速は120km/hに達するパフォーマンスを誇る。

もっとも、小さい排気量のキャブ車でそれだけパワーを引き出そうとすれば、扱いやすいとは言いづらくなってしまうのが常。
かなりの高回転でないとパワーが出ず、逆に低回転域ではスカスカだった。
パワーバンドに入っていれば快活に走るのだけど、なかなか運転は難しかったようだ。

折からのオイルショックや度重なる排ガス規制などにより、高回転ハイパワー型の軽はどうしても立ち行かなくなってしまった。
マイナーチェンジを繰り返しつつ、1977年には派生車種として「マックスクオーレ」が誕生する。のちにマックスが取れてクオーレ(セダン)、ミラクオーレ(バン)、そしてミラに続くダイハツの屋台骨へと育っていくのだ。
そこには、やはりいちはやくFF化を行ったダイハツの進取の気性が受け継がれていったのだろうね。

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