360デラックス(K111型) | スバル - マイカーを持つ夢を庶民にもたらした【旧車】

360デラックス(K111型) | スバル - マイカーを持つ夢を庶民にもたらした【旧車】

1950年の財閥解体の後、分割された旧中島飛行機の流れを汲む5社が再編成し、富士重工が誕生しました。新生・富士重工が最初に手を着けたのが政府が要請する「国民車構想」を現実のものとする軽自動車の開発・製造です。そして誕生したのが、スバル360でした。


ホンダT360とのツーショットが日本の自動車産業黎明期を思わせる

360デラックス(K111型)

・モデル名 :360(K111型)
・メーカー名:スバル
・年式   :1964
・撮影場所 :第8回 石和温泉郷クラシックカーフェスティバル2018
・撮影者  :ミノ

史上初の4人乗り軽自動車は「マイカー」の夢を現実にした

360デラックス(K111型)

戦前の戦闘機などを製造していた航空機メーカー・中島飛行機が、戦後の旧軍需産業の平和産業への移行で誕生した富士産業。
エンジンやサスペンションなどの製造ノウハウを使って、スクーターなどを製造販売していた。
「ラビットスクーター」といえば、荒れた砂利道をポコポコと走る姿を思い出す人も多いだろう。

ラビットはホンダのスーパカブと違い和装でも乗れるので、後々まで檀家周りをするお坊さんがで乗っているのをよく見かけたね。小柄な女性でも乗りやすく、身近なアシとして活躍していた。

そのラビットは、同時期にいくつも勃興したバイクやスクーターのメーカーの製品より性能も耐久性も優れていたことから人気商品となり、富士産業が大きく再成長するきっかけとなった。

1950年の財閥解体の後、分割された旧中島飛行機の流れを汲む5社が再編成し、富士重工が誕生する。スバルの「六連星(むつらぼし)」のロゴマークは、この再編の様子を示していると言われているね。
その新生・富士重工が最初に手を着けたのが、ラビットスクーターのバージョンアップと、政府が要請する「国民車構想」を現実のものとする軽自動車の開発・製造だった。
そして誕生したのが、スバル360というわけだ。

360デラックス(K111型)

1958年の発売は圧倒的な歓迎をもって迎えられ、いよいよ「マイカー時代」の到来を予感させた。
発売当初は庶民が購入するには少々高額だったけれども、やはりそこは量産効果が出たり、世の中の景気自体が急激によくなっていったりしたため、実質的に値下げとなって「これなら本当に買えるのではないか」と多くの人が意識するようになった。

そうするともうあとは勢いに任せるように、爆発的なヒットとなっていったのは想像がつくだろう。
発売以来長きにわたり、軽自動車のトップセラーとして君臨しつづけたのはよく知られるところだ。
いち軽自動車というより、もはや「昭和レトロ」を語るときに外すことのできない、いわばアイコンのような存在になっていると言ってもよいだろう。

360デラックス(K111型)

エンジンは空冷2ストロークの2気筒で、デラックスでは18馬力を発揮する。リアタイヤより後ろに搭載されるいわゆるRRレイアウトで、前2人乗車だと適度な重量配分となってなかなか運転しやすい。

RRなので2ストゆえの特有のにおいもそれほど気にならないが、やはり4ストロークエンジンのライバルが出現してくるとユーザーの興味は移っていってしまう。
ホンダが1967年に4ストエンジンのN360を発表すると、高性能なうえに低価格だったこともあって一気にトップシェアを奪われてしまった。
今でも人気が高い「ヤングS」や「ヤングSS」のようなスポーティモデルが投入されたのも、それに対抗するための施策だった。
ヤングSSはツインキャブレターを装備し一気に36馬力までパワーアップ。ツインキャブゆえにちょっと神経質なところもあり扱いが少し難しかったけど、派手なドレスアップが施されていたこともあって人気が高かったね。

360デラックス(K111型)

関連する投稿


スカイライン | 日産 - ソレ・タコ・デュアルはL型チューンの代名詞

スカイライン | 日産 - ソレ・タコ・デュアルはL型チューンの代名詞

ハコスカといえばチューニング派の旧車ファンには垂涎の的だけれども、ハコスカのL型エンジンの定番チューンといえば「ソレ・タコ・デュアル」。 ソレックスの3連キャブレター、タコ足エグゾースト、デュアル出しマフラーという吸排気系のトータルチューンを指した言葉だね。


サンバー | スバル - 360cc時代でエンジンは空冷

サンバー | スバル - 360cc時代でエンジンは空冷

現在でも人気の高い軽ワンボックスのサンバー、これは2代目だね。 360cc時代でエンジンは空冷だ。


全国カーイベント情報

全国カーイベント情報

全国各地で開催される旧車イベントやクラシックカーフェスティバルなど、クルマ関連の各種イベントをご紹介します。


クラウン | トヨタ - ディーラーが1年かけて復元した当時そのままの姿

クラウン | トヨタ - ディーラーが1年かけて復元した当時そのままの姿

喜多方レトロ横丁で展示されていたこのクルマは、全国のトヨタ販売店(ディーラー)系列の「トヨタ店」創立70周年記念事業として、福島トヨタ自動車が1年かけて完全修復したという1台だ。


911カレラ | ポルシェ - RRスポーツといえば絶対にはずせない

911カレラ | ポルシェ - RRスポーツといえば絶対にはずせない

リアエンジンのスポーツカーといえば絶対にはずせないのがポルシェ911シリーズだね。 空冷時代は初代の901から993まで、ほぼ基本的なスタイルは変わらずにアップデートし続けていたのがすごい。


最新の投稿


スカイライン | 日産 - ソレ・タコ・デュアルはL型チューンの代名詞

スカイライン | 日産 - ソレ・タコ・デュアルはL型チューンの代名詞

ハコスカといえばチューニング派の旧車ファンには垂涎の的だけれども、ハコスカのL型エンジンの定番チューンといえば「ソレ・タコ・デュアル」。 ソレックスの3連キャブレター、タコ足エグゾースト、デュアル出しマフラーという吸排気系のトータルチューンを指した言葉だね。


サンバー | スバル - 360cc時代でエンジンは空冷

サンバー | スバル - 360cc時代でエンジンは空冷

現在でも人気の高い軽ワンボックスのサンバー、これは2代目だね。 360cc時代でエンジンは空冷だ。


【クルマニアックイズ】287本目

【クルマニアックイズ】287本目

あなたの車愛を試すガチンコ三択クイズ!今すぐチャレンジ!


【クルマニアックイズ】286本目

【クルマニアックイズ】286本目

あなたの車愛を試すガチンコ三択クイズ!今すぐチャレンジ!


全国カーイベント情報

全国カーイベント情報

全国各地で開催される旧車イベントやクラシックカーフェスティバルなど、クルマ関連の各種イベントをご紹介します。