角目4灯化でイメージを変えた後期型

・モデル名 :117クーペ
・メーカー名:いすゞ
・年式 :1978
・撮影場所 :サクラオートヒストリーフォーラム2018
・撮影者 :会長
長く生産されいすゞの代名詞となったスタイリッシュクーペ

今やトラックを生産するメーカーとして盤石の地位を固めたいすゞも、昔はいくつもの個性的な乗用車を世に出していた。
そのどれもが特徴的なデザインや機構を誇る、車趣味人にはたまらない1台ばかり。
そんな中でも1968年のデビューから1981年までの長きに渡って製造され、かつ非常に魅力的なスタイルを誇りいすゞの代名詞でもあったのが、この117クーペだ。
60年代後半デビューの日本車とは思えない流麗なスタイルは、よく知られるように工業デザイン界の巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインによるもの。
このスタイリッシュなボディに見合う性能を持たせるため、ベレットやフローリアンに搭載されたOHVエンジンをベースにDOHC化を施した高性能エンジンが奢られた。
空力性能の恩恵もあり、初期型(よくいわれるハンドメイドモデル)でも200km/hの巡行が可能だったという。
あまりに流麗なボディラインすぎて機械によるプレスだけでは製造できなかった言われ、職人の手によってボディパネル同士が繋ぎあわす工程が必要だったそうだ。
後にGMからプレス技術を導入し量産化が達成され、77年には排ガス規制への対応を機に丸目4灯から角目4灯にシフトするなどイメージチェンジを伴うマイチェンが行われた。
初期のハンドメイドモデルはその希少性からかなりのレア車とされるが、丸目・角目それぞれ印象が異なりつつもどちらも魅力的なスタイルを誇る。
今このスタイルで再販売してくれたら・・・なんて思わずにはいられない、旧車ならではの魅力にあふれる1台だ。



