ロードスターが登場するまで、国産オープンのトップセラーだった

・モデル名 :シティ カブリオレ
・メーカー名:ホンダ
・年式 :1985
・撮影場所 :サクラオートヒストリーフォーラム2018
・撮影者 :会長
オープン化のリデザインをピニンファリーナが手掛けた

マッドネスのムカデダンスと「In the CITY」の歌が印象的なCMでデビューした初代シティ。
トールボーイスタイルの斬新なデザインや軽量で快活な走り、意外と広い室内などで大人気となった。
どちらかというとファンカー的な位置づけだったが、ターボが出るや走り方面のユーザーにも注目され、さらにハイパフォーマンスカーらしいボディキットをまとい専用チューンも施された「ターボⅡ」もデビューした。
ターボⅡはその低く構えた可愛らしいずんぐりスタイルから「ブルドッグ」の愛称で呼ばれていたけど、ブリスターフェンダーやスポイラー形状のバンパー、その他ディテールアップが施されていて、まるでドレスアップカーのようでもあった。
そのブルドッグのボディパーツを流用しつつ、ピニンファリーナが上屋を切ってリデザインしたのが「カブリオレ」というわけだ。
フォルクスワーゲンのゴルフ・カブリオレやクライスラー・PTクルーザーカブリオレなどと同様に太いロールバーが残るタイプのオープンだ。開口部が大きくなりがちな4人乗りには、このロールバーはボディ剛性や安全性を確保する上でもとても有効だ。
前後のオーバーハングが短いハッチバック車をベースにしているので、このロールバーがなんだか「花かご」の持ち手のように見えて、なんとも愛らしい雰囲気になる。
ゴルフの場合は、この形状を「ストロベリーバスケット」と呼んだりもするね。
もともと走りも楽しく見た目も可愛らしく、といいつつも適度にスポーティな装いをしていたシティがカブリオレになったのだから、こんなクルマ楽しくないワケがない!
4人無理なく乗れ適度に実用性も確保されているオープンカーはなかなか稀有な存在だったので、実はマツダ・ロードスター(NA型)がデビューするまで国産オープンカーではトップクラスの売れ行きを誇ったのだった。
ちなみにターボⅡ(ブルドッグ)とのボディの差異点は分かるかな?
「車名あてクイズ」で出題したことがあるので、ぜひ挑戦してみてほしい。


