夏の炭酸飲料!ラムネ&ガラナ(の空き瓶)

夏の炭酸飲料!ラムネ&ガラナ(の空き瓶)

今回は、庶民文化研究所収蔵のラムネ・ガラナの空き瓶をご紹介。ビー玉の入った独特の瓶がなんともレトロなラムネ。庶民文化研究所とラムネの関係。「なんとなくわかる」が、ガラナはどちらかといえば異国の匂いがする。いったいなにが町田さんを引きつけたのか。庶民文化研究所所長・町田忍さんにラムネとガラナの魅力を聞いた。


夏がくると思い出すラムネと、北海道のイメージが強いガラナ

夏イメージ

ビー玉で栓をされた瓶。
付属のキャップでビー玉を押し出すと「ポンッ」という小気味いい音とともにシュワシュワと立ち上がる炭酸。口に運べば甘酸っぱい爽やかな味が口いっぱいに広がり、中のビー玉がカラカラと涼し気な音をたてる。

こんなふうに日本の夏の情景と深く結びついたラムネが今回の主役。
だが、今回は主役がもうひとつある。それがガラナだ。
もちろん日本でも売られていることは知っているが、そんなに日本と関係が深いのだろうか。どちらかというと異国なイメージが強い。


ところがどっこい、庶民文化研究所所長・町田忍さんが言うにはそうじゃない。
しっかり日本の文化に根付いているんだとか。

日本における清涼飲料史上忘れてはならないドリンク

ラムネの瓶

そう、町田さんが断言する炭酸飲料こそが、ラムネである。
日本に伝わったのは、なんと黒船来航のときだったそうな。

ラムネを開封するときの「ポンッ」という音にビックリした侍が思わず刀に手をかけた、なんてエピソードもあるんだって!まあ、はじめて聞く音だもん、警戒もするよね。
町田さんによるとラムネとは元来「レモネード」が変化したもので、中身は柑橘系の炭酸飲料。
とはいえ、それだけならサイダーとなにも変わらない。
やはりラムネをラムネたらしめているものはあの瓶だ。

あの瓶でラムネが一般に普及したのは明治14年、徳永玉吉というなんともラムネにピッタリな名前の人物が発売したことから。以来、それが全国に伝わり、ラムネといえばビー玉が入ったあの瓶、というのが定着したんだとか。

かつては牛乳などと同じように瓶を再利用するリターン瓶と呼ばれるもので、封かん紙という紙が上に貼られていたものだが、いまでは使い捨てのものが多くなっているそうだ。
そもそも瓶じゃないラムネもあるようだ。
また、味もレモネードとは程遠い変わり種なラムネもずいぶん登場している。

様々な味のラムネの瓶

カレーにいかすみ…インパクトが抜群だ。
と、中身に変化はあるものの、ビー玉入りの独特な形の瓶という文化は変わらない。
なんとビー玉入りで炭酸飲料を発売しているのは、日本とインドしかないそうだ。

黒船に対抗するために生まれたドリンク

ガラナ:ムクロジ科ガラナ属のつる植物。原産地はアマゾン川流域。

このガラナという植物の実を用いた炭酸飲料。それがガラナ飲料だ。
原産国となる南米でよく飲まれている炭酸飲料。
どちらかといえば、異国の空気を感じるこの飲み物だが、実は日本とは非常に縁が深いドリンクなのである。

ときは昭和30年代、平和な日本に海外から突如として現れ、あっという間に清涼飲料水業界を席巻したコカ・コーラ。
この黒船来航に肝を冷やした日本の清涼飲料メーカーが手を取り合って開発したのがガラナだったそうだ。

結果としては、コカ・コーラの勢いは止められず、唯一展開が遅かった北海道では機先を制することができ、いまでは北海道名物のような扱いになった不思議なドリンクなのだ。

ガラナの瓶

コカ・コーラへの対抗はなにも味だけではなく、瓶の形状でも張り合っている。
かの有名なコンツァーボトルは貴婦人のスカートや、女性のボディラインを参考にしているという話は有名だが、ガラナの場合は舞妓さんやこけしのラインを参考にしたデザインになっているという。
どうだろう、意図は理解できるだろうか?

海外から入ってきて独自の文化となったラムネと、外国勢に対抗するために生まれたガラナ。生まれた経緯は正反対だけど、どちらも日本ならではの炭酸飲料だ。
今年の夏の喉を潤す際にはぜひ思い出してほしい。

ゴールデン横丁の仲間たち | 町田 忍(まちだ しのぶ)

https://goldenyokocho.jp/articles/677

ありとあらゆる庶民文化に精通し、膨大なコレクションとエピソードをお持ちの「庶民文化研究所」所長、町田忍さん。 昭和レトロそのもののような町田さんの研究所にお邪魔し、膨大なコレクションから懐かしいアイテムをピックアップ。懐かしいエピソードや知られざる裏話、さらに華麗なる交友録までお届けします。

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