スポーツカーといえばオープンカーであることが前提だった時代のコンバーチブル

・モデル名 :パブリカコンバーチブル(UP20S型)
・メーカー名:トヨタ
・年式 :1968
・撮影場所 :2017トヨタ博物館クラシックカーフェスティバルin神宮外苑
・撮影者 :ミノ
ゆったり走ってもオープンカーは楽しい!癒し系スポーツカー

1950年代の「国民車構想」をきっかけにして生まれたとされるパブリカ(61年発売)は、小型大衆車を実現させるという思いが先行したところがあったのか、質実剛健すぎるところがあって当初あんまり売れ行きは芳しくなかったようだ。
車を買うということは今も昔も結構な投資なんだけど、それに見合う気分が得られるかどうか・・・ちょっと微妙な「質素さ」だったり、ちょっと乗り味がスパルタン(要するに洗練されてなかったんだね)だったりしたそうで、そういった点は次々と改善していったそうだ。
さすが、カイゼンのトヨタだね。
63年にデビューした「パブリカデラックス」と「コンバーチブル」をきっかけにパブリカは息を吹き返し、コンバーチブルはライバルたるスカイライン・スポーツ(あちらの方だだいぶ高級路線だけど)とともにオープンカーとしてはヒット作となったんだ。
当時、スポーツカーはオープンタイプであることが当たり前と考えられていて、そこはパブリカだからぱたぱたとのどかに走っていたとしても「スポーツカー」として人気の的であることは間違いなかった。
今でいけばいたずらにスポーツ性を追わない「癒し系」のオープンカーもあったりするから、それもまた良しだったんだろうね。
66年に大幅なリニューアルが行われて、後期型・UP20S型となったパブリカ・コンバーチブル。
チープな雰囲気が一掃され、性能はともかくなかなかスタイリッシュな印象になり、さらに人気を博すこととなったんだ。
赤いボディもあいまって、今みるとイタリア車の小型オープンカーのようでなかなかオシャレでいいよね。

