ダットサン240Z | 日産 - 世界中が日本のスポーツカーに飛びついた

ダットサン240Z | 日産 - 世界中が日本のスポーツカーに飛びついた

日本のスポーツカーのイメージを一変させたZは北米でも大ヒットした


いよいよ日本にも本格的なスポーツカーの時代が到来!

日産 フェアレディZ

モデル名 :ダットサン240Z(北米仕様)
メーカー名:日産
年式   :1972年
撮影場所 :サクラオートヒストリーフォーラム2018

1967年に発売されたトヨタ2000GTは、日本発のスーパースポーツとして注目され、大変な話題になった。同年公開の「007は二度死ぬ」でボンドカーとして登場するプロモーションが仕掛けられるなど、世界から注目されるデビューだったのは間違いない。

2000GTのロングノーズショーとデッキのプロポーションは大変美しいし、魅力的だ。だが、誰もが手に入れることを夢想できるかというと、正直そういうレベルのクルマではなかった。今の物価水準で考えたら、軽く4桁万円を超えるレベルの超高額車だったのだから。

その2000GTのデビューから2年後、1969年に日産が発表した初代フェアレディZは、大変な驚きと歓迎を持って世界中の自動車好きたちから迎えられた。
それまで日本車では見たことがないような、低いノーズに長いボンネット。まるで後軸の上に座るかのようなロングノーズショートデッキスタイル。スポーツ感あふれるなだらかなルーフとリアゲート。美麗なスポーツカーの代表格、ジャガーEタイプを連想させるフロントマスク。
まるで夢にまで見たスーパーカーのような出で立ちに、日本中が、いや世界中が心躍らされたのだ。

頑張れば手の届く価格設定

日産 フェアレディZ

しかも、頑張れば俺でも買えるかもしれない、と思わせる現実的なプライスタグがついていた。
まるでその3倍や4倍の値段がしてもおかしくないと思ってしまうようなグッドルッキングなスポーツカーは、日本だけでなく世界中で熱狂的なファンを生み、特に北米ダットサンブランドを広める立役者となり、「Zカー(ズィーカー)」の愛称で長く親しまれた。

Zがそのスタイルに比べ安価だったのは、世界の他のスーパースポーツのようにとんでもない巨大なエンジンを積んだり、特別豪奢な内外装をまとったりしなかったからというのもある。
同時期のセダンやトラック等にも普通に積まれていたL型エンジンに少しスポーティなチューンを施し、補器類のセットアップなどでスポーティな走りを実現させるようにしていた。

どこにでもあるような実用エンジンを積んでいるがゆえに、ユーザーが自分で手を入れたりメンテナンスを楽しんだり、チューニングのノウハウが蓄積されていったり・・・という、いまでいうアフターマーケットが育ちやすい土壌があったというのも、広く長く愛された理由のひとつだろう。

ジャガーとの類似性

日産 フェアレディZ

先に述べたジャガーもスペシャルなスポーツカーメーカーとして最初に人気が出たのは、実用車のオースチン・セブンの小さなエンジンを特別にデザインした超ロングノーズ・ショートデッキボディに積み、SS1として売り出したことがキッカケだった。

性能はソコソコだけど流麗なスタイルと後軸の上に座るようなレイアウトで新鮮なドライブフィールを提供したSS1は、本格的な自動車ファンやジャーナリズムからは「見かけだおし」と酷評されたけど、一般の自動車ファンからは絶大な支持を受け、発売元のSSカーズはジャガーと社名変更しスポーツカーメーカーとして注目されるようになった。
この時「ジャガー」という名前は、辞書から足の速そうな動物の名前を書きだし、創業者ウィリアム・ライオンズがそこから選んだという。
ライオンズは、今でも語り継がれる20世紀の自動車界の立役者のひとりだ。

ダットサンZが大人気となり、ダットサンブランドが世界中に知られるようになった経緯、そしてZという車名もアルファベットの最後で「究極」の意味だとか、「Z旗」になぞらえたとか、字引きからジャガーという単語を選んだ話に通じるところがある。
当時、北米日産の社長を務めていた片山豊氏は、Zカー育ての親、「ミスターK」としてファンから長く愛されていた。ダットサンブランドを広めた大立者でもある。
なんだかこういうエピソードひとつひとつをとっても、Zが長く愛され続けるスポーツカーになるべくしてなったという気がしてならない。

日産 フェアレディZ
日産 フェアレディZ
日産 フェアレディZ

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