ソニー製品で盛り上がる!家電蒐集家・松崎順一さんと庶民文化研究家・町田忍さんの対談・中

ソニー製品で盛り上がる!家電蒐集家・松崎順一さんと庶民文化研究家・町田忍さんの対談・中

前回は家電蒐集家である松崎順一さんの秘密の倉庫を訪れ、まずはその馴れ初めを伺ったゴル横一行。庶民文化研究家・町田忍さんと松崎順一さんの対談はその後、ますます盛り上がりを見せることになる。2人とも好きなことの話だから、話がやめられない、とまらない! 今回の話の中心は、町田さんが持ち込んだお宝ソニー製品3点。さて、どんな話が飛び出すことやらw


松崎×町田 ソニー製品を多いに語る

松崎さんが町田さんのことを知るきっかけは前回お話したが、さらに話を聞いていると、どうやら松崎さんのデザインアンダーグラウンドが軌道に乗り始めたあと、テレビなどで家電の解説をお願いされることが増えたらしい。

そうした仕事の中で、収録現場で町田さんと松崎さんは初めて対面を果たした、ということがわかった。好きなものを集めていたら、テレビに出られるようになるっていうんだから不思議なものである。

それにしてもお二人の深ーい造詣を考えると、話が無限に飛び出してきてしまうので、ある特定の家電についてお話してもらうことに。なんとその家電は町田さんがご用意してくれた!

それがこの3点。奥からスカイセンサー5500、初代ウォークマン、二代目ウォッチマンだ。お二人ともソニーが好きだという。

スカイセンサー5500

町田:やっぱり、文化としてのピークは僕は70年代くらいだと思うんだよね!銭湯とかもやっぱりピークはそのくらいだし、家電もそうだよね?
松崎:で す よ ね !ですよねッ!80年代もいいけど、ちょっとその頃になるともう洗練されすぎちゃってるところがあるんですよねー
ミノ:確かにメカっぽいカッコよさって70年代くらいのイメージですねぇ
松崎:やっぱり家電の転換期になったのはプラスチックの加工技術だと思うんですよ。50~60年代は品質も悪かったり、加工もできることが限られてた。それが70年代くらいから生産加工技術が上がって、デザイナーも自由な造形が出来るようになってきました。このスカイセンサーもちょうどこの頃出たんですよね!

松崎さんによると、このスカイセンサーは1972(昭和47)年発売のスカイセンサー5500と呼ばれているもの。特徴的な縦型なフォルムもこのスカイセンサーが先駆けだったそうだ。

ちなみに初めて商品名としてスカイセンサーという名前がついたのも5500からだったそうな。「それまではこういう横型のものが多かったんですよ~」と言ってゴソゴソと戸棚を漁って、松崎さんが取り出したのがこちら!

ソニーのソリッドステートIC-11。前々からあったソリッドステート11にICが組み込まれた初めてのモデルで、1969(昭和44)年に発売されたもの。うーん、これもカッコいい!

この頃は空前のラジオブーム。初期は中波放送でオールナイトニッポンなどを聞くのが流行っていたが、次第にマニアックになり、BCL、つまり短波放送へと発展していった。スカイセンサーはまさにそんな時代を象徴するような名機だった。

この5500が出たのはBCLの一大ブームが来る少し前だが、もちろんBCLも受信可能。しかも細かい周波数帯に合わせられるように口径の大きなチューニングメーターが付いている。

松崎さんもやっぱり夢中になっていたようで、勉強もせずにラジオばっかり聞いていたそうだ。さらにその後、アマチュア無線まで手を伸ばしたそうなw
それを受けて町田さんはというと…

町田:僕は初めてラジオを聞いたのが学生運動のときだったかな?
一同:wwwww
町田:あと、僕もアマチュア無線免許取ったよ!ほら、パトカー無線のために…

ウォークマン

言わずと知れた初代ウォークマンももちろん、松崎さんの心を捉えて離さない家電の1つだ。型番でいうとTPS-L2で、1979(昭和54)年に発売された初代。

町田さんも若干苦々しい顔で「当時3万もしたんだよ…」と言うように、現在の価格で8万円くらいはしたであろう高価な家電。しかも再生のみという、機能的にはそれほどでもないものがなぜあれほど爆発的なヒットになったのだろうか?

松崎さんがいうには、そこにはソニーのイメージ戦略があったようだ。当然のように最初、販売に苦戦したソニーは、当時若者が読んでいたBRUTUSとかPOPEYEとかに、当時人気だった永井博さんなんかのイラストを使って広告を出していたそうな。

そうして少しずつ使っているオシャレなイメージを植え付けることで、大人気になっていったんだそう。また、マルイが販売に全面協力したことも大きいそうだ。なんでってほら、マルイといえば「月賦(※町田さんの発言ママ)」でしょ?w

当時のラジカセは再生と録音が出来るのが当然というもの。そんな中で再生だけというのは想像もできないことだったようで、開発当初は社内でも反対が多かったらしい。でも、そうした常識を打ち破り、巧みなイメージ戦略によってウォークマンは大ヒットを記録した。

ウォッチマン

松崎:まさにコンテキスト=文脈を変えることに成功した、ある意味1番世の中を変えた商品だったんじゃないかな?

ちなみに、町田さんが持ち込んだ二代目ウォッチマン(FD-30/84年)は、なんとブラウン管を無理やり小型化した一品。かなりキワモノ扱いされそうな部類ではあるが、あれだけ大きなものをちっちゃくしようってところに、なんとなくソニーの矜持みたいなものを感じずにはいられないw

ミノ:これも懐かしーなー!こういうので11PMを見るんだよね、わかりますw
町田:これね、メーカーでも直してくれなくて、知人に頑張って直してもらったんだけど…
一同:???
町田:直ったはいいけど、なにも見れなくなっちゃった(´・ω・`)
松崎:昔の製品だから、地デジ非対応だもんね(;´Д`)

今回はソニー製品の中でも往年の名機を中心にお話を展開してもらった。松崎さんもおっしゃっていたが、この頃のソニーは「ヤバイくらいカッコいい」とのこと!

この頃の製品は欧米に追いつけ追い越せの時代で、さらに国際市場というよりは、国内需要を見込んでの製品ということもあり、半ばガラパゴス的な自由な発想が溢れていた。いまはなんでもアプリケーションになってしまっているけれど、こういういい製品を長く使う、愛機と呼べるような製品に出会えることは幸せなことなのかもしれない。

次回は松崎さんや町田さんが語る、そうした往年の名機と、現代の製品に対して思いの丈を存分に語ってもらおうと思うので、お楽しみに!

今回ご協力いただいたお店

■デザインアンダーグラウンド
 東京都足立区南花畑5-15 都営保木間第5団地14号棟

ラジカセ天国で家電蒐集家・松崎順一さんと庶民文化研究家・町田忍さんの対談・上

https://goldenyokocho.jp/articles/256

「好きなことして生きてきた」。 庶民文化研究家・町田忍さんをはじめ、ゴル横には昭和生まれのオヤジが憧れるオヤジがたくさんいる。家電蒐集家の松崎順一さんもその一人。 ふたりの生き様がぶつかりあったらどんな対談になるのかね?と対談企画が持ち上がる。…いやぁ、やっぱりこのオヤジたち、深いわ(;´∀`)

家電蒐集家の夢とは?家電の賢人・松崎順一さんと庶民文化研究家・町田忍さんの対談・下

https://goldenyokocho.jp/articles/198

今回で3回目となる家電蒐集家・松崎順一さんと庶民文化研究家・町田忍さんによる対談。前回、前々回と松崎さんの秘密の倉庫の様子や、ソニーグッズ3点を中心とした家電知識を披露していただいた。 第3回はそんな好きなことをして生きてきたオヤジたちの懐かし家電への思いや、思い出、さらにこれから先の話について語ってもらった!アツい男たちの思いをぜひ受け止めてみてほしい。

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