秘伝!仲良くなりたいお姉ちゃんに気軽に話しかける法

秘伝!仲良くなりたいお姉ちゃんに気軽に話しかける法

エッセイストにして経営者でもある村上百歩氏が同世代のおじさん仲間におくるエンターテインメント・コラム。今回はおっ!と気になるタイトルですがさて?


もうだいぶ減ってきたが、以前はとにかく多かった。
試していないわけではない。何度か試してもダメなのである。
どうして同じ日本人で、こんなに差があるのだろうとつくづく思う。

嫌いな食べ物の話である。

我が好き嫌い攻略史

子供のときは、(野菜中心に)とにかく嫌いなものだらけだった。
まあ、父親が好き嫌いが多く、
「これはまずい」
と堂々と残していたのを見て育ったので、ある程度は許されてほしいものだが、それにしても子供の頃の好き嫌いはひどかった。

納豆はもちろんのこと、ピーマン、トマト、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、アスパラ、ニンジン、セロリ、トウモロコシ、炭酸の飲み物、イカ、いちじくなどなど・・・

それでも、歳を重ねるにつれ、だいぶ克服してきたものだ。

ニンジンは、かつての子どもの野菜嫌いの筆頭らしいが(今はトマトに順位を抜かれたとのこと)、にんじん嫌いを治す基本である、砂糖で甘くするという初歩的な手口で、食べられるようになった。今では好物ですらある。

トウモロコシは、記憶にない幼い頃、余りに好きで食べ過ぎたのが原因と思われる。見るだけで嫌だったが、知らずに食べていたチョコフレークの正体がチョココーティングのトウモロコシだと聞かされてから、食べられるようになった。

トマトは、余りに親が食べさせたがるので反発していただけかもしれない。
よその家で出されたら、あっさり克服できた。

ブロッコリーは、妻の大好物で、結婚してから横でわしわし食べているのを横目に
「あんなつぶつぶの気持ち悪いもの・・・」
と、おののいていたが、ある日家族のピクニックで妻がタッパーいっぱいにゆでたブロッコリーを詰め込んだのを、もりもり食べるのを見て、
「あんなにおいしそうにしているのだから、もしかしたらおいしいのかもしれない」
と思い、勇気を出して口にしたのを機に食べられるようになった。
キューピーマヨネーズの貢献度も大である。

セロリは、子供に好き嫌いをさせないため、追い詰められて涼しい顔をして飲み込んだ。今でも好きではないが、食べられなくはない。

イカは、生がだめだったが、大好きなサキイカがイカから出来ていると知らされ、抵抗がなくなった口である。どうも観念的な「嫌い」が多かったのかもしれない。

炭酸は、中学で水泳部に入って、500mlの瓶コーラ一気飲みが出来ないと一人前にあらず、というわけのわからない先輩の指導(いじめ?)を賜り、涙を流しながらこれを克服した。今は辛口のジンジャーエールも好きである。

納豆は、頑張った。
以前から、あれだけ皆がいうし、テレビでも特集されるのだから、体にいいのだろうとは思っていたが、あの臭いでどうしても挑戦に至らなかった。
50歳を迎えたとき、いよいよ老後の健康のため、3年計画で克服すると家族に宣言し、一粒から徐々に増やしていった。キムチの手助けによるところが大きいが、二年半で一パックを平らげることができるようになった。
以来、納豆嫌いな人への自慢話(やればできる)の定番となっている。

こういった嫌いな食べ物は、食べられるようになると、なんで今まで食べられなかったかがわからなくなるのも不思議だ。でも、苦手な鉄棒に昇れたり、乗れなかった自転車が乗れるようになったり、苦手なものを乗り越えられるようになるのは、ちょっとした幸せである。そう考えると、子どもの頃、嫌いな食べものが多かったことで、自分はより幸せを実感できているのかもしれない。

仲良くなりたいお姉ちゃんに気軽に話しかける法

もう一つ、「嫌いな食べ物」がたくさんあって良かったことは、これが万能ネタであることだ。たとえ、それが初めて会食する商談相手でも、仲良くなろうとしているお姉ちゃんでも、バーのカウンターでたまたま横になった人でも、嫌いな食べ物の話は誰とでも気軽にできる。誰も傷つけない。不愉快な思いもしない。嫌いな食べ物が多ければ多いほど、むしろ愛嬌にすらなる。

さて、こうして、だいぶ減ってきた嫌いな食べ物だが、それでもしぶとく抵抗を続ける強者がいる。

それは「ホワイトアスパラ」と「いちじく」である。

まあ、食べなくても支障は無いので放っておいてもいいのだが、これも嫌いな人が多いと聞くので、そのうち克服して、苦手な人への自慢話を楽しもうと思っている。

ゴールデン横丁の仲間たち | 村上 百歩(むらかみ ひゃっぽ)

https://goldenyokocho.jp/articles/2334

自分や身の回りのことを中途半端な長さのエッセイにするのが趣味の変人経営者、村上百歩(むらかみ・ひゃっぽ)氏。変人とは半分謙遜、半分事実なのは長年の友人であるゴル横会長の良く知るところなり。

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