「街のヘリコプター」

・モデル名 :ミゼット
・世代/型式:初代/MP型
・メーカー名:ダイハツ
・年式 :不明
・撮影場所 :伊香保360ミーティング(2017)
戦前からオート三輪を手掛けていたダイハツが、それまでオート三輪トラックに手がでなかった零細事業者のニーズにこたえようと開発、1957年に発売したのがミゼットだ。
マーケティングにも力が入っていて、テレビCMや番組スポンサーを買って出た。大村崑さんをフィーチャーした生CMは大いにウケたらしいね。「街のヘリコプター」なる奇抜なキャッチフレーズも生まれた。
初期のモデル(DK/DS型)はバイクのようなバー型ハンドルを持ち一人乗りだった。屋根も背面も幌でできていて、まるで宅配ピザ用バイクの先祖のようだった。サイドドアが付いたのもDSAになってからだ。ちなみに輸出先であったタイでは「トゥクトゥク」と呼ばれるタクシーとして普及した。名前の由来は排気音なんだそうだよ。なんとものどかだね。
クルマらしくなったMP形
この写真の実車はMP型といって1959年にまずは北米輸出用に発売された。右ハンドルの日本市場用も半年後に投入されたよ。ハンドルは丸形に、座席も二座となってようやくクルマらしくなった。1972年に四輪のハイゼットにバトンタッチするまで、改良を加えながら実用性や安全性を高めていった。
ノスタルジックなスタイルが古き良き昭和を象徴するような一台だね。映画なんかによく登場するのも頷ける。

