オーディオのたのしみ オーディオ誌で振り返る【1979年冬】

オーディオのたのしみ オーディオ誌で振り返る【1979年冬】


・ビクター QL-Y5  69,800円
・ソニー PS-X75  89,800円
・テクニクス SL-10  100,000円
・ヤマハ PX-2  180,000円
・ケンウッド L-07D  380,000円

ピックアップ【テクニクス SL-10】

テクニクス SL-10

駆動方式  ダイレクトドライブ
モーター  ブラシレスDCモーター
アーム型式 ダイナミックバランス方式リニアトラッキング・トーンアーム
外形寸法  W315 x H88 x D315mm
重量    6.5kg

■テスターコメント抜粋(石田 善之氏)
世界最小のクオーツ、というのが最大のポイントだが、なるほどよくぞここまで小さくしたものである。レコード・プレイヤーの形をとことん考え直し追求した結果、こうまでも変わってしまったわけで、見て触る方がびっくりしてしまう。
フルオートの決定盤といってもよいが、テクノロジーとしての高度なことは驚くばかりである。アームは先端にある非接触の光学式センサーによるリニアトラッキングで支点構造はジンバル・サスペンション。しかもダイナミック・バランス方式で、音溝への追従性はほぼ理想的になってる。これは、一体構造のアームだからこそ可能になったものといってよいだろう。
ハウリングにも強いし、相当高度なマニアを相手にしてもヒケを取らないところまでは、十分に追及されているようである。

レシーバー

細分化・専門家する流れとは逆のオーディオコンポとして、レシーバーという製品がありました。アンプとチューナ、モノによってはカセットデッキまで組み込んだものも登場。スペースファクターが高く、手軽に使えるコンポとして一定の存在感を示していました。

フルテスト対象モデル

・パイオニア SX-2020 57,000円
・オンキョー TX-55 59,800円
・テクニクス SA-C02 79,800円
・マランツ SR-4000 84,800円
・ビクター R-5000 99,800円

ピックアップ【オンキョー TX-55】

オンキョー TX-55

定価      59,800円
SN50dB感度  14.8dBf
実効選択度   55dB
実効出力    30W + 30W
全高調波歪率  0.05%
フォノ入力感度 3mV(50kΩ)
消費電力    62W
外形寸法    W418 x H71.5 x D340mm
重量      7.2kg

■テスターコメント抜粋(藤岡 誠氏)
本機が発売されたとき、その美しいデザインに、新しいレシーバーのあり方のようなものを見てとった感じがした。
とてもしゃれていると思ったのは、同調ツマミとボリュームの間にレイアウトされているモニタースイッチとセレクタースイッチだ。これは電源スイッチと同じ縦長のスリムなプッシュボタンなのだが、上に緑、下に赤のランプをつけてインジケートしている。その色がまた大変美しい。
音質は立派なものだ。第一に電源がしっかりしている。出力は30W+30Wと小つぶだが、出てくるサウンドは低域から高域までなかなかツブ立ちがよい。

スピーカー

振動版に平板型ユニットを使った製品が登場してきました。まだ完成度としては十分ではなく、音については否定的な評価の方が多かったようですが、各社各様の手法でその可能性を追求していました。フルテストの5モデル中、平板型はLo-Dの1モデルのみでした。

フルテスト対象モデル

・オンキョー M-77  39,800円
・ダイヤトーン DS-32B  42,000円
・コーラル X-Ⅶ  69,800円
・Lo-D HS-90F  160,000円
・パイオニア S-955  190,000円

ピックアップ【Lo-D HS-90F】

Lo-D HS-90F

型式         3ウェイ・バスレフ型
インピーダンス    8Ω
再生周波数帯域    30Hz~20kHz
最大入力       150W
出力音圧レベル    89dB
クロスオーバー周波数 710Hz, 3.15kHz
外形寸法       W450 x H745 x D390mm
重量         43kg

■テスターコメント抜粋(藤岡 誠氏)
一聴してわかることは、その音のキメの細かさなのである。中域から最高域に至る実に繊細なサウンドはびっくりするくらいだ。いあ、事実私はたまげたのである。その上、つながりがまったくもってスムーズだ。再生の難しいハープシコード、ギター、声楽などをじっくり聴いているとそのナチュラルでスムーズな音の出方にしばし仕事であることを忘れる。
しかし低域はもっとブースト感が欲しいと思うのである。中域の張り出し方とエナジー感、高域の伸びのすばらしさに対して低域はやや薄く聴こえてくる。
低域についてはしかし、最低域まできちんと伸びているのだ。しかも立派すぎるといっても良いエンクロージュアに支えられた低域のクオリティそのものに不満はひとつもない。ネックをあえて探して出せば低域の“量”といういことになる。

カセットデッキ

フルテスト対象モデル

・トリオ KX-500  47,000円
・テクニクス RS-M24  52,800円
・デンオン DR-230  57,800円
・パイオニア CT-520  59,800円
・オーレックス PC-X60AD  72,800円
・ヤマハ K-1a  98,000円
・ティアック f-550RX  125,000円
・ナカミチ 680ZX  238,000円

ピックアップ【オーレックス PC-X60AD】

オーレックス PC-X60AD

モーター     2
ヘッド      2
周波数特性    20Hz~20kHz(メタル)
SN比       58dB(メタル)
ワウ・フラッター 0.035%
バイアス、イコライザー独立三段切り替え
外形寸法     W420 x H120 x D280mm
重量       6kg

■テスターコメント抜粋(大塚 晋二氏)
オーレックスの開発した、ノイズリダクションシステムADRESを搭載したモデル。これまでにもPC-X80ADやPC-X6ADなどというADRES搭載モデルがあったが、いずれも10万円以上の高価なモデルだった。それを7万強という中価格帯のモデルに初めてまとめたわけだから、大いに注目されよう。
ADRESは、他メーカーのモデルとの互換性が少ないことから、ドルビーシステムも内蔵といった万全の配慮がほどこされている。本機の出現により、ますますADRESの効果に魅了される人が続出することだろう。
音質については、ADRESを使わないでもダイナミックレンジはかなり広く得られる。
音像に張りがあって、実に伸びやか。躍動的で、快活なイメージで再現する。粒立ちが明快で、定位感もなかなかシャープに決まる。
さすがADRESを併用すると、SN比は抜群である。ブリージングもほとんど気にならない程度に抑えられているので、爽快な音像をバチバチ決めてくる。

参考資料:『別冊FMfan』1979年冬号(24号)(共同通信社)

※引用にあたっては株式会社共同通信社様の許可を得ています

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