
フランスで大ヒット!クール・ジャパンの先兵とは俺のことさ!

グレンダイザーの主人公、宇門 大介(うもん だいすけ)は地球人ではなく、宇宙征服を目論むベガ星連合軍によって滅亡させられたフリード星の王子、「デューク・フリード」なのです。デュークは宇宙船スペイザーによってかろうじて地球に逃げ落ちました。平穏な日々を送っていましたが、ある日、マジンガーZの操縦者だった兜甲児と知り合うことになり、地球侵略をたくらむベガ星連合軍と闘うことを決意したのでした。

造形やカラーリングから、マジンガーシリーズであることが伺えますね。

さて!見出しに書いた「フランスで大ヒット」について触れましょう。フランスでは1978年から79年にかけて公共放送「アンテンヌ2(Antenne 2)」で放映されました。フランスでは『Goldorak(ゴルドラック)』という題名。驚くべきことに、平均視聴率がなんと75%だったといいます。まぁこの数字は対象が子どもだけだとか、チャンネル数が全部で3つしかなかったなどといった背景があったんですが、それにしても驚異の数字です。
なぜにフランスでそれほどまでにウケたのか。それは少女漫画チックな設定だったことが要因だったようです。主人公が異星から流れついた王子。上品でクールでハンサム。汗臭い熱血漢ではないのです。さらに主人公をとりまく登場人物にもデュークの妹やら敵方にも貴族が登場したりとか。単なる対戦ものではなく、ロマンチックな設定や細やかな人物描写がフランス人の感性に刺さったようです。
ちなみに『ゴルドラック』放映から10年後の1988年、『マジンガーZ』もフランスで放映されますが、ゴルドラックほどには人気を集めなかったとのこと、時代の変化もあるのでしょうが、作風の違いも影響したのでしょう。

支援円盤のスペイザーです。この合体した状態(ダイザーイン)がカッコイイ!まさにUFOロボです。
グレンダイザーと同じ宇宙合金グレン製で、光量子を動力源とするエンジンを搭載しています。


ゴールデン横丁の仲間たち | Dr.近藤(ドクター こんどう)
https://goldenyokocho.jp/articles/673現役バリバリの敏腕ドクター。複数の大手医療機関で診療に従事するかたわら、大手オンラインメディアに連載を寄稿したり講演依頼も多数と幅広く活躍。・・というのは表の顔で、実はヒーローものを中心としたキャラクターグッズやジャンルを問わないコミック誌が書斎を占拠しているというカルチャー大魔王である。