『こんなものを買った』SONY TC-830

『こんなものを買った』SONY TC-830

秋葉原のラジオ会館に清進商会という中古オーディオ専門店があります。なんと創業67年という老舗中の老舗です。ところがこの3月で閉店という衝撃のお知らせが(泣)。最後の買い物は、なんと8トラです。


熱い音が飛び出してきます。

中学生の頃から通ったお店

中学生の頃、通学路の途中にあったナショナルショップの店頭に、いつもオーディオのカタログがありました。そのカタログがきっかけでオーディオに興味を持ち始めたのが80年代のアタマです。とはいえ新品でオーディオを買えるわけもなく悶々としておりました。

当時、埼玉県川口市に住みながら千葉県市川市にある学校まで通っておりました。というわけで総武線から京浜東北線に乗り換えるのが秋葉原。友人に電子工作が得意な人間がいて、ときおりつきあって秋葉原に寄っているうちにラジオ会館にも行くようになり、その流れで4階の清進商会にも。そこは古いながらも、中高生のお年玉くらいで買えるコンポがゴロゴロしていました。

高校生になって自分のコンポをそろえるときなど、CDやちょっとしたカセットデッキなどは新品で買わざるをえませんでしたが、アンプは清進商会で買ったソニーの1150。1万5000円でしたが、3年くらい頑張ってくれました。ソニーのVT-M5なんてのも買ったなあ。内蔵の白黒テレビで深夜テレビをこっそり見ていたのです。

その青春の清進商会が閉店すると知ったのは読者からのおハガキでした。
びっくりしてホームページを見ると閉店のご挨拶が。

さっそく取材に伺うことにしましたが、その際に持ち帰った買い物が今回ご紹介するCT-830です。清進商会最後の買い物がまさか8トラとは思いもよりませんでした。

きっかけはステレオ編集長

以前、企画で『3万円でシステムを組む』というのをやったのですが、スペシャルゲストとして音楽之友社・ステレオ誌の吉野俊介編集長にも組み合わせを紹介していただきました。

その吉野編集長がシステムの真ん中に据えたたのがアカイの8トラ、CR-81Dでした。「えっ、ステレオ編集長が8トラ!?」と度肝を抜かれたわけですが、その音を聴いて2度びっくり。
ものすごい音がするのです。ハイファイとは言い難いのですが、音が分厚く塊になって飛び出してくる印象。とりこになりました。

先日は岩手の三共無線に行き物色してきたのですが、デッキは目ぼしいものがなく(というか欲しいデッキはたくさんあったのですが、整備なしで使えるものがない、ということで断念)、で、中学生のころから通う清進商会の出番となったわけです。長い前置き、すみません。

やっぱりソニーはかっこええ

吉野編集長のアカイはカッコ良かったです。ワンポイントの青いロゴなんかもアカイっぽくて。でもメカメカしいんですよね。武骨な感じ。デザインはやっぱりソニーかな(自画自賛ですが)。

操作系も絶妙ですね。加えてトラック表示がめちゃめちゃカッコいい!

じつは清進商会にはナショナルの8トラもあって、そっちのが程度が良くて音も良かったのです。けどデザインがね……。トラック表示もただの電球でそっけなかったし。

見てください。ニキシー管のような表示。この数字だけでうっとりです。

メーターもびんびん動きます。若干汚れが目立ちますが、ハードに使われてきたのでしょうね。

ところで吉野編集長によると8トラはデッキよりもテープの方が貴重らしく、吉野編集長はebayなどで手に入れているようです。なんでもヤフオク!あたりは、意外と買い漁られて良いものがあまりないとか。なので吉野編集長のコレクションは洋物が多かったです。

私といえば近所の骨董屋、三共無線、そして清進商会でおまけでいただいたもの……。
ebayでも2本ほど買いましたが程度があまりよくないですね。

ちなみにテープは大体パットがダメになるようで、ひどいものはパッドがまったくなくなってます。

こちらは正常なパッド。といってもボロボロと崩れて落ちてます。

これはebayで買ったビリージョエルですが、パッドは跡形もありません。吉野編集長はご自分で直して聴かれるらしいのですが、今度直し方を教えていただきましょう。

永い眠りから覚めたTC-830

さて、さっそく試し聴き。

ガションとカセットを押し込みます。むーんむーんと音がしてモーターは回っているのですが、音は出ません。まあ長い間使われていなかったオーディオにありがちな展開…。テープを変えてかけてみます。

お、うわんうわんという音にうっすらと音楽が。再度テープを変えると今度は音楽が鳴りました。


ちなみにテープはこれ。

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