【旧車】シボレー・コルベットC3│ゼネラルモータース コークボトルという異名を持つ、The アメリカンなスポーツカー

【旧車】シボレー・コルベットC3│ゼネラルモータース コークボトルという異名を持つ、The アメリカンなスポーツカー


■米国が待ち望んだ、運転する愉しさを伝える米国製スポーツカー
・モデル名 :シボレー・コルベット
・世代/型式:C3型
・メーカー名:ゼネラルモータース(米)
・搭載エンジン:5358cc・V型8気筒OHV
・最高出力 :380ps/6200rpm
・最大トルク:48.4kg.m/4400-4800rpm
・トランスミッション:4速マニュアル(フロア式)
・サスペンション:前ダブルウイッシュボーン+後横置きリーフ独立
・ボディサイズ:全長×全幅×全高4625×1760×1215mm
・ホイールベース:2490mm
・最高速度 :210-230km/h
・車両重量 :1500kg
・販売時期 :1968-1982
・生産台数 :65万台

世界の自動車業界を牽引するGMが切望したスポーツカー

20世紀、世界最大の自動車メーカーだった米ゼネラルモーターズ(GM)は、W.C.デュラントが1904年に買収したビュイックを母体として1906年に設立された。以降、数年でM&Aを繰り返しポンティアックほか20数社を買収、1918年にはシボレーを買収する。
GMが抱えるブランドは、シボレー、ポンティアック、オールズモービル、ビュイック、キャデラックがラインアップ。それぞれがカンパニー制を執り独立採算制となっている。1960年代、GMはフルサイズのベストセラーカーを発表する。一方、空冷リアエンジンやトランスアクスル、4輪独立懸架や前輪駆動などの新技術・新機軸を打ち出す。
また、当時GMのスタイリングセクションは世界の自動車メーカーに影響を与えた。

1958年型 シボレー・ベルエア

しかし、世界の自動車業界を産業として牽引したGMを含む米ビッグ3だったが、こと高品位な趣味性の高いスポーツカーについては欧州に遅れをとっていた。従来型の旧式な大排気量OHVエンジンを積んだステータスシンボル的なモデルはあったものの、ドライビングを楽しむというような欧州的なスポーツカーは育たなかった。

第二次大戦が米国モータリーゼーションに変化を

しかし、第二次世界大戦がGM車に変化をもたらす。米国はこの大戦で連合国の一員として参戦し、多くの軍人をヨーロッパや北アフリカに送り込んだ。そんな兵士や士官などは、戦中・戦後にヨーロッパ製スポーツカーに触れ、その魅力の虜となって、そのクルマを持ち帰った。財布の軽い若い兵士はMGやトライアンフを、お金に余裕のある士官はジャガーやアルファロメオ、アーストンマーティンを。

1946年型 MGミジェットTC

そして、それまでの米国には無かった運転する愉しさを持ち、趣味性の高い欧州製のスポーツカー人気が沸騰する。
そんなクルマを取り巻く自動車ニーズや世情を察知したGMは、後にGMデザイン部門の初代副社長となるハーリーJ・アールが、ヨーロッパ製スポーツカーに匹敵するモデル開発を決めた。そして、1953年に初代シボレー・コルベットが発表された。

量産を前提とした2座オープンの初代コルベットはアメリカ車としてはコンパクトで、全長×全幅×全高4241×1833×1325mm、ホイールベース2590mmだった。搭載エンジンはコンベンショナルな3859cc直列6気筒OHVのFR。サスペンションは、前輪が横置きリーフによるダブルウィッシュボーン式、後輪がリーフリジッド式。発表の翌年に本格的に販売を開始した。
以後、この初代コルベットは、毎年のようにモデファイされ、最終的には360psを発揮する5358ccV型8気筒を搭載し、動力性能を高めていった。

1959年型 シボレー・コルベット

しかし、この初代コルベットは、足回りが戦前の量産セダンそのままで、ハンドリング性能は決して褒められたものでは無かった。そこでGMは、コルベットがデビュー10年を迎えた1963年、第2世代に進化させる。

10年後、モデルチェンジで進化するコルベット

第2世代であるC2型コルベットは、足回りが大きく進化した。前輪側がダブルウィッシュボーン+コイル式、後輪側がトレーリングアーム+横置きリーフによる独立懸架式とスポーツモデルに相応しいスペックを得た。

エクステリアも初代とは大きく変わり、ダイナミックだった先代のスタイリングに対し、先鋭的でエッジの立った独特なスタイリングとなった。また、オープンモデルのみのラインナップだった初代C1型と異なり、クーペモデルをメインに据えた。このファーストバックのクーペは、大きくサイドに回り込んだリアウィンドウが中央で2分割された「スプリット・ウィンドウ」と呼ばれる独特な形状だった。それ以上に特徴的だったのが、通常のリトラクタブルヘッドライトとは逆にせり出す回転式ヘッドライトで、C2型で初採用され、その後C5型まで続くコルベット伝統のスタイルアイコンとなった。

なお、C2コルベットは原型となったレーサーモデルの名からコルベット・スティングレイ(Sting Ray)と呼ばれた。スティングレイ(Stingray)とは魚のアカエイの一種である。
ボディサイズは全長×全幅×全高4452×1767×1264mm、ホイールベースは回頭性を高めるためか2480mmに縮められた。

搭載エンジンは、初代モデル最終型と同じ、5358ccV型8気筒OHV。そのチューンは250ps/300ps/340ps/360psの4種類のラインアップだった。C2型コルベットも何度かのマイナーチェンジを受け、1965年にブレーキが4輪ドラムから4輪ディスクへアップデートされた。同年、エンジンに425psを発生する6489cc・V型8気筒OHVが追加され、さらに翌年6997ccにまで拡大した8気筒が搭載された。

組み合わせたトランスミッションは複雑で、標準仕様が3速マニュアルで、オプションで3速オートマティックが用意された。後にクロスギアレシオの4速マニュアルが加わり、コルベットはパワー競争に邁進した2代目にして、シボレーのフラッグシップといえるほどの存在となった。

アメリカンマッスルに相応しいパワーとフォルムを手にした3代目

コルベット第3世代の「C3型」は、このモデルを最後に引退したビル・ミッチェルと日系人ラリー・シノダが1965年のニューヨークショーで好評を博したドリームカー「マーク・シャーク(Mako Shark)Ⅱ」のデザイン要素を採り入れ、1968年に登場した。
通称コークボトルと呼ばれるボディラインのFRP製のボディは、旧型の個性を受け継ぎながら、フェンダーなどの抑揚はいっそう強調され、アメリカンマッスルスポーツに相応しいダイナミックなフォルムとなった。
ボディサイズはフロントオーバーハングが伸ばされ、全長×全幅×全高4625×1760×1215mm、ホイールベース2490mmだった。

基本的なメカニズムは、4輪ディスクブレーキを採り入れたC2後期型に準じていたが、
C3型のエンジンは、当初C2型最終モデルからのキャリーオーバーだった。が、翌年にはベースユニットのスモールブロックエンジンの排気量が4637ccから5735ccに拡大。さらに1970年にビッグブロックエンジンは7439ccまでアップした。なお、このビッグブロックには2種のチューンがあり、高出力版は460psを発揮していた。

C3型コルベットがデビューした翌年、総生産数3台、市販車両に搭載されたのは僅かに2台という幻のパワーユニット、ZL1ユニット搭載モデルが発売された。これはC2型コルベットに載っていたL88ユニットの発展型で、エンジンヘッドのみならずエンジンブロックまでもアルミ化されたスペシャルエンジン。このエンジンはオプション設定という形でカタログに記載されることとなったが、コルベットの新車1台分ほどの高額の追加費用が必要だった。

ところが、米国ではこの頃から大気汚染などの環境問題や衝突安全性など、クルマを取り巻くさまざまな問題が持ち上がる。1971年には、マスキー法が施行され、自動車各社はプレミアムガソリンからレギュラーへの変更や三元触媒装置の取り付けなど排気ガス対策に追われる。

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