
■北米市場ではZ-Carと呼ばれ日本製スポーツカーの地位を確立
・モデル名 :フェアレディZ
・世代/形式:初代(S30型系)
・メーカー名:ニッサン
・販売時期 :1969年~1978年
アポロ11号が人類初の月面着陸を成功させた1969年に登場したのが、日産・フェアレディZ(S30)。
フェアレディZは現在でも6代目が販売されていて、その初代モデルが今回の車。
漫画『湾岸ミッドナイト』の主人公である、朝倉アキオの愛車「悪魔のZ」としても有名で、世代を超えて人気があります。
そのため中古車市場ではいまだに高値で取引されていて、なかには1000万円を超えるものもあるのだとか。
先代にあたるフェアレディ2000は、オープンカーで、英国の小型スポーツカーを彷彿とさせるものでした。それがファストバック、ショートデッキ、ロングノーズのボディへと刷新され、フェアレディZとして生まれ変わったのです。
エンジンは直列6気筒で、DOHCのS20型が2000cc、SOHCのL型が2000cc、2400ccとあり、さらに輸出モデルとして2600cc、2800ccが用意されました。
とくにL型エンジンは簡素な作りだっただけに、頑丈で整備性にも優れていて、メカニカルチューンされることも多々ありました。
フェアレディZはエクステリアも美しく、装備も充実しているわりには低価格ということもあり、海外にも多く輸出されました。
ポルシェやジャガーのライバルとして肩を並べるほどになり、とくに北米では「Z-Car」の愛称で呼ばれ、人気でした。
低速域でもトルクが太いL型は、北米の大排気量車のように実用域でも扱いやすいこともあり、今でもあちらにはZファンがたくさんいます。
動力性能の高さからレースでも活躍し、1971年の第19回東アフリカサファリラリー、1973年の第21回サファリラリーではともに優勝しています。
初代フェアレディZは、1978年までという長きに渡り販売され、2代目のS130型にバトンを渡すのでした。

クイズ☆エンスーとらのあな

おやじ達にアテられてすっかり旧車に興味深々になってきたITといっしょに、マニアックなクイズに挑戦しましょう!
【問題】
DOHCモデルのPS30型をベースに作られたホットバージョン、「Z432」。
その「432」が表す意味はどれ?
・4バルブ・3キャブレター・2カムシャフト
・4速ギア・3ドアHB・2シーター
・4WD・3点式シートベルト・2本出しマフラー
倶楽部ミーティング
会長:前身のダットサン・フェアレディシリーズとはまったく別モノだけど、フェアレディの冠は受け継いだんだよね。
旦那:海外ではフェアレディとは付かなかったですけどね。
「DATSUN Z」と書いて、「ダッツン・ズィー」って読まれてましたね。
会長:愛称は「Z-Car(ズィーカー)」だ。
そうそう、S20型エンジンを載せたモデルで、希少な「フェアレディZ432」ってのがあったっけね。
さらにレース専用車両としてフェアレディZ432-Rなるものも存在したらしいよ。
こっちは現存しているかどうか(;´∀`)
旦那:レース専用モデルを出すっていいですね!
あと、2by2っていう4人乗れるモデルもありましたwww
会長:後席を確保するために300mmホイールベースを延長させたんだよ。
リアシートがあるフェアレディは10年ぶりの登場でもあったね。
旦那:こんなに狭いところに人が座るのかって思いましたよ。
閉所恐怖症の人なら居心地は良くなかったかもしれませんねヾ(・д・`;)
会長:そうだね、だからヘッドクリアランスを確保するために、リアクォーターパネルも変更しているんだ。
旦那:けっこう無理していますよね~。
会長:まあ、ある程度の台数が売れなきゃいけないからね。
そういや240ZGのパトカーもあったし、悪魔のZとの追っかけっこも見てみたかったなぁ……(´・ω・`)
旦那:現実と漫画がごっちゃになっていますよww

【回答】
・4バルブ・3キャブレター・2カムシャフト
「Z432」の意味するところ、4バルブ・3キャブレター・2カムシャフトはZ432型に搭載されたエンジン「S20型」の構造に由来しているよ。
問題部分で「DOHCエンジン」って言っているので、ピンと来た人もいるかもしれないね。