
■キャッチコピーは「世界、新CELICA」
・モデル名 :セリカ
・世代/形式:A60型系
・メーカー名:トヨタ
・販売時期 :1981~1985年
スペシャリティ感をさらに高めて登場した3代目
コンビニエンスストア大手のファミリーマートが開業し、貸しレコード店が街に続々と開店。猫にセーラー服や学ランを着せた「なめ猫」グッズが大流行した1981年(昭和56年)に、トヨタから3代目セリカが登場しました。
3代目セリカはコロナ、カリーナと共通のシャシーを利用した兄弟車ですが、セリカは「世界、新CELICA」、コロナは「落ち着いたファミリーセダン」、カリーナは「スポーツ感覚を忘れない4ドアセダン」という、それぞれのキャラクター付けがされました。またキャビン後方は3代目セリカと同時期に発売された兄貴分である2代目セリカXXと共通のフォルムでした。
ウェッジシェイプのダイナミックなボディは、国内向けとしては2ドアノッチバックと2ドアのリフトバックの二本立て。ストラントノーズが特徴的なフロントマスクには、日本車として唯一のポップアップ式ヘッドランプ(ライズアップライト)を採用。ボディサイズは先代からわずかながら拡大され、全長×全幅×全高が4435×1665×1310mmとなったものの、ホイールベースは同一サイズの2500mmでした。
エンジンはすべて直列4気筒で、排気量は1600cc、1800cc、2000ccの3種類があり、1800cc以外にはDOHCも設定。さらに1982年のマイチェンでは、日本初のDOHCターボの3T-GTEUエンジンを搭載した「GT-T系」が追加されました。
ミッションは4速AT、5速MTで、サスペンションは前が全車ストラット式独立懸架、後は上位グレードがセミトレーリングアーム式独立懸架、下位グレードは4リンクコイルの固定軸。ブレーキは4輪ディスクブレーキを採用。また2000GTのオプションにはL.S.D(リミテッド・スリップ・デフ)が選べるなど、スポーツ走行を楽しむスペックを十分に兼ね備えていて、カタログにも走り屋を奮起させる言葉が使われていたのが印象的でした。
3代目セリカは2代目セリカXXの影に隠れた存在となり、販売は芳しくなったものの、グループBのホモロゲーション用として「GT-TS」を200台販売。サファリラリーで3連覇するなど、モータースポーツの分野では活躍したのです。

1983年のマイチェンで個性的だったヘッドライトがリトラクタブル式になり、ドアミラーが標準装備。さらに1985年には前輪駆動となった4代目セリカにバトンタッチしたため、3代目が後輪駆動としては最後のセリカになったのです。
クイズ☆エンスーとらのあな

3代目セリカは最後のFRだった!
セリカって言えばFF、もしくは4WDでしょ? って言うだけで年代がわかってしまいますね。ちなみに旦那は、4WDの印象だったそうです。
【問題】
3代目セリカで採用されたポップアップ式ヘッドランプは、国内で唯一の採用となりましたが、他にこの方式のヘッドランプを採用しているクルマはどれかな?
・ランボルギーニ・イオタ
・ランボルギーニ・ミウラ
・ランボルギーニ・カウンタック
(答えは「倶楽部ミーティング」の下にあります)
倶楽部ミーティング
会長:3代目セリカと言えば、セリカ最後のFR、ポップアップ式ヘッドライトのイメージがあるね。
旦那:そうですね、フロントノーズに特徴がありました。
デザインを決めるときはスラントノーズが先か?ポップアップ式ヘッドライトが先か?って悩んだのかもしれませんね( ̄ヘ ̄;)ウーン
会長:卵が先か鶏が先か、みたいな?
旦那:ちょっと例えがビミョーにズレていますが。まあ、そんな感じですww
会長:3代目セリカは北米向けとしてコンバーチブルもあって、排気量は2400ccでオーバーフェンダーを装着したRA65Lというモデルもあるんだよね。
しかも国内限定でわずか9台しか発売されなかったw(゚ー゚;)wワオッ!!
旦那:あ~、セリカのオーナーズクラブやオークションで見たような記憶がありますよ。
トヨタが正式にアメリカから逆輸入したやつですよね(´゚д゚`)
会長:そうなんだよ。国内向けセリカが160万円前後で購入できたんだけど、この限定車はなんと600万円で販売したとか。
旦那:左ハンドルのコンバーチブルになって、排気量アップとバーフェン付けただけでその値段はどうにも納得できない(・・?
会長:1980年代で600万は高いけど、発売したのがバブル景気前夜だったから、トヨタも強気で販売したのかもね。
旦那:本気で欲しいマニアはお金を出しちゃうのにも驚くけど……
会長:でもそれ言ったらゴル横が取材しているほとんどのクルマが当てはまるぞ。
旦那:そうでした(´>∀

【回答】
ランボルギーニ・ミウラ
ポップアップ式ヘッドランプとは、ライト部分がフロントノーズに沿うかたちで格納されているもので、ライト点灯時にはライト前方部を軸にして後方部が起き上がるタイプのライトのことです。リトラクタブルライトとはある意味逆ですね。
3代目セリカでは、ライズアップライトと呼ばれ、特徴的なスラントノーズにキレイに格納されていました。ライトの操作はスイッチを1段回すとライト部分が起き上がり、2段目でスモールランプが点灯し、3段目で点灯するという仕組み。パッシング操作はスイッチを2段階手前に引くとできましたよ。
ちなみにランボルギーニ・イオタは固定式で、ランボルギーニ・カウンタックはリトラクタブルヘッドライトですね。